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京都産業保健総合支援センター メールマガジン3月(224)号 2020/3/2
発行:京都産業保健総合支援センター 所長 松井 道宣
ホームページ:https://www.kyotos.johas.go.jp/wp
新型コロナウイルス感染症の拡大に伴う研修会中止のお知らせ
感染が拡大している状況を受け、3/14までの産業保健研修会は、参加者および関係者の健康・安全面を第一に考慮した結果、やむなく中止とさせて頂くこととなりました。また、状況により今後も中止となる研修会が出てくることが予想されますので、当センターのホームページをご確認いただきますようお願いいたします。
令和2年4月~6月分の研修会につきましても、受付開始を本日3月2日に予定しておりましたが、延期とさせていただきます。募集開始日が確定しましたらホームページ・メールマガジンでお知らせいたします。
ご迷惑をお掛けいたしますが、何卒ご理解のほどよろしくお願い申し上げます。
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2) 厚生労働省 労働者向け 新型コロナウイルスに関するQ&A
3) 日本産業衛生学会 新型コロナウイルス感染症情報
4) 厚生労働省 依存症の理解を深めるための普及啓発リーフレット
5) 厚生労働省 依存症対策について
◇ 新型肺炎よもやま話 ◇
産業保健相談員(医学) 長井 苑子
令和2年は平和にすぎてくれるかなと思いきや、1月早々から、COVID‐19感染症と新型肺炎の出現・拡大で、京都においても、ニュースから入る情報に脅かされはじめました。2月に入ってはクルーズ船の感染率の高さに驚き、乗船者が京都に戻られたとの情報もありますが、感染者はまだ2名との保健所からは重ねての情報に一安心?
一般の人々は、発熱、咳、鼻水、倦怠感などがおこると、すぐさま、診療所に受診されるようになりました。一方では、定期通院の患者さんから、電車で行くのがこわいから、お薬だけだしてほしいとか、今回はキャンセルしたいとかの連絡が少なからずみられるようになりました。タクシーに乗れば、運転手さんは、会社からマスク着用を義務つけられたと慣れぬマスクでしんどいですわとぼやかれます。製薬会社のMRさんたちは、大きな病院からは、出入り差し止めといわれて、仕事ができないと心配されています。私の関連した呼吸器の症例検討会も200人規模で、大阪市で開催される予定が、大阪府知事の自粛発言により中止となりました。趣味のギターアンサンブルの定期練習仲間からも神戸から電車でいくのが気になるので、2月はいきませんとの連絡がはいりました。個人レベルの周辺でも明らかに種々の影響がでています。
クルーズ船の防疫は日本としての急務でしたが、船の中の対応は、基本的にイギリス船籍をもつ船ですので、横浜港にいようが船の中は治外法権らしいです。中国からの入国者早期規制ができなかったのか、中国の早期情報提供の遅れがすべてに響いてくるのかなど振り返りつつ、今後の感染拡大、肺炎患者の出現は気になるところです。大阪では500位のイベントが中止され、京都では観光バスは激減し、観光客も激減しています。経済的な波及効果も心配なことであります。不安な状況でおかしなパニック現象がおこらないことを望みたいと思います。それには、適正な、妥当な情報を迅速に出してほしいと思います。(2020.2.20執筆)
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◇ 労働安全衛生マネジメントシステムに思う ◇
産業保健相談員(医学) 櫻木 園子
先日の産業医研修会で、労働安全衛生マネジメントシステムを取り上げました。また、私が所属している組織で「保健指導の品質管理」の内部監査があり、その中で改めて思わされたことです。それは、「システムをつくると、いつの間にかシステムに使われてしまいがちになる」ということです。ISO9000シリーズの取得が流行(?)した頃にも現場の拒否感がひしひしと感じられました。「いつも何となくやっていたこと」を文書化(マニュアル化)すると、それまで臨機応変にやっていた変更に手続きが必要になります。きちんと手順を踏めば変更できるのですが、それをしないまま、「不適合状態」が生まれて叱られます。だからシステム化なんてしなければ良かったのに、という気持ちになってしまって、「マネジメントシステムは厄介だ」という空気になってしまいます。その後、環境マネジメントシステム、情報セキュリティマネジメントシステムなど、嘱託産業医としては全くの傍観者ではありましたが、様々な事業場で導入されています。そして、2018年に新たな規格としてISO45001が発行されました(これにより1999年に発行されたOHSAS18001は2021年3月末で失効します)。
ISO45001の規格文書の序文には、「組織は、働く人及び組織の活動によって影響を受ける可能性のあるその他の人々の労働安全衛生に対する責任を負っている。この責任には、身体の健康及びメンタルヘルスを推進し保護することが含まれる。労働安全衛生マネジメントシステム導入の目的は、組織が安全で健康的な職場を提供できるようにし、労働に関係する負傷及び疾病を防止し、労働安全衛生パフォーマンスを継続的に改善することである。」とあります。システムを導入して運用が始まると、ついその目的よりも、「ルールを守る」ことが目的化してしまいがちです。「何のためのルールなのか」を常に意識していないと、時間の経過とともにルールが陳腐化してしまっても気づけなくなります。
日々の業務もつい惰性で行ってしまうことがあります。産業保健活動の目的を常に意識しながら行いたいと思わされました。
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◇ 治療と仕事の両立支援サービスについて(無料)◇
当センターでは、治療を受けながら仕事を続けたい方、両立支援に取り組む事業場の方からの相談に応じています。
→ https://www.kyotos.johas.go.jp/wp/ryoritsu
*出張相談窓口を開設しております。【要予約】
・京都大学医学部附属病院 毎月第3水曜日( 9:30~12:30)
・京都府立医科大学附属病院 毎月第2木曜日(10:00~12:00)
・宇治徳洲会病院 随時
・市立福知山市民病院 随時
・京都市立病院 随時
・京都医療センター 随時
・京都第一赤十字病院 随時
・京都岡本記念病院 随時 (2019.10より)
・京都桂病院 随時 (2019.11より)
・京都第二赤十字病院 随時 (2019.11より)
・京都府立医科大学附属
北部医療センター 随時 (2020.2より)
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◆産業保健に関する各種研修会のお知らせ◆
https://www.kyotos.johas.go.jp/wp/training
※当センターが実施する「産業医研修会」について、付与できる単位は「生涯研修」のみとなります。
「基礎研修」を受講される方は、京都府医師会主催の研修会をご覧ください。→http://www.kyoto.med.or.jp/member/sports/index.html
◆京都産業保健総合支援センターご利用案内◆
https://www.kyotos.johas.go.jp/wp/about
◆相談のご案内◆
https://www.kyotos.johas.go.jp/wp/consultation
◆図書・教材のご案内◆
https://www.kyotos.johas.go.jp/wp/material
◆産業保健新着情報◆
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◆メンタルヘルス対策支援サービスのご案内◆
https://www.kyotos.johas.go.jp/wp/mental
◆メールマガジン(バックナンバー)◆
https://www.kyotos.johas.go.jp/wp/mailmagazine/back-number
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