バックナンバー
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京都産業保健総合支援センター メールマガジン278号 2024/7/1
発行:京都産業保健総合支援センター 所長 松井 道宣
ホームページ:https://www.kyotos.johas.go.jp/wp
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当センター主催 産業医研修会ついて
7月開催研修会 受付中
8~9月開催研修会 7月8日(月)午前受付開始(予定)
* 申込完了メール(自動)を受信されたことにより受付完了となります。
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*日本医師会の産業医情報(資格更新の特例措置、Web研修会等)
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◇ 京都産業保健総合支援センター ホームページ情報 ◇
1)京都労働局 令和6年度エイジフレンドリー補助金のご案内
2)京都府地域両立支援推進チームリーフレット(労働者用)
3)京都府地域両立支援推進チームリーフレット(事業者用)
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◇ 適応障害と事例性 ◇
産業保健相談員(メンタルヘルス・医学) 杉本 二郎
職場に提出されるメンタル不調者の診断書には様々な病名がついていますが、ここ数年「適応障害」が目立ちます。
職場環境や業務内容の変化、人間関係などがストレス因となって発症します。仕事以外でも家庭内のストレス因や身内の不幸、事故や病気・介護、自身の癌の発症等々のストレス因でも生じます。「自分自身と自分を取り巻く環境に順応できずに不安や抑うつ気分等が生じて日常生活に多大な影響を与えている障害」と言えます。
だとすれば、「適応障害の背後にはどういった問題があるのか?」といった視点が必要です。これを事例性と呼び、「職場環境改善により不調者を減らす」という産業保健の大切な課題です。職場の照明や通路の段差を改善する事でミスや事故を防ぐ事ができるのに似ています。
一方で、骨折や心臓病など診断と治療方針がある程度確立している疾患については、「しっかり治して復帰してください」と病気の治療を優先した対応をします。これを疾病性と呼びます。しかしこれらの身体疾患についても労災認定されると事例性が問われます。
事例性と疾病性は複雑に絡み合っており、個々のケースに応じて比重を変えて対応する必要があります。
例えば「肝障害」で1ヶ月間自宅療養の診断書の出た人が、実は職場の上司と折り合い悪く、ストレス発散のために長年飲酒を続けているうちにアルコール依存症になり肝障害を併発した、というケースもあります。この場合も「肝臓を治して復帰してください」では再発します。依存症の治療と働き方や人生についてしっかり振り返らないといけません。また、職場の安全配慮義務についても検証が必要でしょう。不安と抑うつが適応障害の症状でも「しっかり休んで適応障害を治してください」では済まないという事です。
「どういったストレス因があるのか?差し支えなければ話して欲しい。異動した事で何か問題が生じたのか?人間関係?ハラスメントとか?職場内の事で対応できる事があればなんとかしたい」と診断書を受け取った上司は本人に伝えてください。普段からラインケア研修をしっかり行っている職場では、周囲からの情報が結構入ってきて予測できることもあります。
産業医面談でも職場内の状況などの情報を事前に産業医に提供する事が大切です。
「適応障害」の背後に発達障害や気分障害といった病気が存在することもあります。しかし、産業医も上司も人事も、先ずは本人の人格や個人情報を尊重して、「職場内でどういった不具合が生じているのか?」をしっかり聞いてください。いたずらに「発達検査を受けてはどうですか?」などと疾病性を持ち出さないことが肝要です。
そうする事で問題の早期発見・対応を行うことができれば、診断書の休養期間を待たずに復帰に繋げることも可能な事例があります。何よりも、日ごろから職場環境改善に努め「適応障害」の診断書の出てこない職場づくりが求められています。
(ラインケアや安全配慮義務等については厚労省の「こころの耳」を参照ください)
働く人のメンタルヘルス・ポータルサイト『こころの耳』
https://kokoro.mhlw.go.jp/
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◇ 心のデトックスと「泣き」 ◇
メンタルヘルス対策・両立支援促進員 粂 ゆかり
泣くことは、感情の表現としてだけでなく、心のデトックスとしても重要な役割を果たすと言われています。これは、泣くことが心理的な安堵感をもたらし、精神的なバランスを取り戻すのに役立つとともに、社会的なサポートを求めるシグナルとしても機能し、他者からの共感や助けを引き出すことにつながるからです。
先日、暫くお休みしていた「腸解し」と「整体」の施術を1時間ほど受け、とても不思議な体験をしてきました。日頃のストレスに突発的な心配事が重なり、睡眠も浅く、肩こりや首のこりもあり、思うように仕事が捗らず、またそれがストレスになるという負のスパイラルに陥っている状況でしたので、施術を受け終えてすぐに「体の緩み」「血の流れ」「安堵感」を感じました。もちろん、ここまではいつも体験することなのですが、今回は意図せずして「涙」が溢れ出たのです。(整体の)師曰く「体が緩むと涙が出る。涙を流すことで、心の中に溜まっていた感情が解放され、心がリフレッシュされる」とのこと。「泣くこと」つまり「感情を表現すること」は、自分自身を理解し、前向きな気持ちで次のステップに進むための大切なプロセスなのだそうです。
感情を抑え込むことは、それが長期になると心身の健康に悪影響を及ぼす可能性があります。感情を表現することは、自己理解を深め、感情のコントロールを学ぶ上で重要なことです。泣くことは、自分の感情に正直になる一歩であり、自己受容と自己表現のプロセスを促進するとも言われています。
泣いた後に、ストレスいっぱいの私の心は、涙で感情が流れ出てスッキリと晴れ渡りました!。心のデトックスとしての「泣き」は、ストレス解消、感情の解放、そして心の浄化につながるようです。そして、泣くことで得られる精神的なスッキリ感は、新たな視点を得るための心のスペースを作り出し、問題解決や創造的な思考を促進することができるのだそうです。
今回、私は「泣くことが心の健康を保つための自然で有効な手段である」ということを体感することができました。ぜひ、皆様も涙を流して心のデトックスを感じてみませんか。
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◇ メンタルヘルス対策支援サービスについて(無料)◇
促進員が事業場に赴き、お手伝いいたします。
・管理監督者教育への講師派遣
・若年労働者教育への講師派遣
・「こころの健康づくり計画」策定に関する支援
・「職場復帰支援プログラム」作成に関する支援
・ストレスチェック制度の導入や実施後の職場環境改善等に
関する支援
詳 細→ https://www.kyotos.johas.go.jp/wp/mental
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◇ 両立支援コーディネーター基礎研修を受講された皆様へ ◇
メールアドレス、ご所属先など登録情報の変更がございましたら
以下のアドレス宛てにご連絡ください。
労働者健康安全機構勤労者医療課
両立支援コーディネーター養成研修事務局
E-mail: co-ryoritu@honbu.johas.go.jp
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◇ 令和6年度 両立支援コーディネーター基礎研修のご案内 ◇
第1回から第3回の日程が公表されました。
オンライン形式(動画配信研修+WEBライブ講習)での開催です。
応募者多数の場合は厳正なる抽選のもと、受講者を決定いたします。
→ https://www.johas.go.jp/ryoritsumodel/tabid/2126/Default.aspx
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◇ 治療と仕事の両立支援サービスについて(無料)◇
当センターでは、治療を受けながら仕事を続けたい方、両立支援に取り組む事業場の方からの相談に応じています。
→ https://www.kyotos.johas.go.jp/wp/ryoritsu
*出張相談窓口を開設しております。【要予約】
・京都大学医学部附属病院 毎月第3水曜日( 9:30~12:30)
・京都府立医科大学附属病院 毎月第2木曜日(10:00~12:00)
・京都市立病院 毎月第1金曜日(11:00~12:00)
・京都第二赤十字病院 随時
・京都第一赤十字病院 随時
・京都桂病院 随時
・京都医療センター 随時
・洛和会音羽病院 随時
・宇治徳洲会病院 随時
・京都山城総合医療センター 随時
・京都岡本記念病院 随時
・市立福知山市民病院 随時
・京都府立医科大学附属病院 北部医療センター 随時
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◆京都産業保健総合支援センターご利用案内◆
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◆相談のご案内◆
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◆研修・セミナーのご案内◆
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発 行 人 :松井 道宣 編 集 人 :小見 伸雄
編集協力 :産業保健相談員 メンタルヘルス対策・両立支援促進員
発行/配信:京都産業保健総合支援センター https://www.kyotos.johas.go.jp/wp