バックナンバー

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京都産業保健総合支援センター メールマガジン280号 2024/8/1

        発行:京都産業保健総合支援センター 所長 松井 道宣
        ホームページ:https://www.kyotos.johas.go.jp/wp
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        当センター主催 産業医研修会ついて

         8~9月開催研修会 受付中

 * 申込完了メール(自動)を受信されたことにより受付完了となります。
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   設定のご確認をお願いたします。 
  
 *セミナー・研修の詳細・お申込み
  → https://www.kyotos.johas.go.jp/wp/training-new
  
  *日本医師会の産業医情報(資格更新の特例措置、Web研修会等)
  → https://www.sangyo-doctors.gr.jp/

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◇ 京都産業保健総合支援センター ホームページ情報 ◇

 1)「第17回じん肺診断技術研修」のご案内

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◇ 「朝食抜き」が増えた背景 ◇
    産業保健相談員(産業医学) 山田 達治

 「腹が減っては戦はできぬ」という言葉があるように、昔の人は、頑張るためには栄養を十分に摂らなければならないと考えていました。一方、現代ではカロリーが少ないことを「ヘルシー」と表現することも多く、栄養の不足には無頓着な人が少なくないように思えます。

 健康診断の問診票には、朝食を摂る習慣があるか否かを問う項目があり、以前から、若い世代ほど朝食を摂る習慣が少ないことは気になっていました。驚いたのは2023年の新入社員の健康診断結果です。彼らが朝食を摂っている割合は他の年代の人々よりも大幅に低く、女性では約半数、男性は6割が毎日朝食を摂る習慣がありませんでした。彼らは大学生活の大部分を新型コロナの行動制限によって「巣ごもり」生活で過ごした世代であり、毎朝学校に出かけていくという生活リズムの喪失が、食習慣にも影響したのではないかと推測します。

 2020年以降、在宅ワークの比率が多くなった従業員の中にも、食習慣が崩れた人は少なくありませんでした。会社に出勤する日は朝も昼もそれなりに食べるが、在宅ワークの日は、ついつい食事を抜いたり、お菓子をつまんで済ませていたりするのです。いわゆる「現代型栄養失調」です。必ずしも健康診断結果で低栄養の所見が出ているとは限りませんが、めまい、起床困難、頭痛などの愁訴が続く場合には、原因として食習慣の乱れを疑ってみるようにしています。

 食欲不振は「うつ病」の代表的な症状の一つであり、我々は病勢の変化を知る上でも、食欲について注意を払ってきました。しかし、休職という生活スタイルの大きな変化により、きちんと食事を摂る習慣が崩れているという可能性も見落としてはなるまいと思います。うつ病だから食欲が出ないのは当然、と思うのではなく、しばらくの静養と治療を経ても、食事を満足に摂れるようにならないようなら、食事指導の面から回復を図るという視点も必要ではないでしょうか。

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◇  アスリートとメンタルヘルス ◇
    メンタルヘルス対策・両立支援促進員 西野 智子

 パリオリンピックが7月26日から開催されます。この原稿は開催前に書いていますので、どんな名シーンが観られるのか、また、馬術の会場がヴェルサイユ宮殿であったり、エッフェル塔のふもとでも競技が開催されたりするようですので、パリの風景を垣間見ることも楽しみにしています。

 盛大な舞台であるオリンピックですが、アスリートのメンタルヘルスの問題が、ここ数年、語られるようになりました。前回の東京オリンピックで金メダルの最有力候補とされていたアメリカ女子体操のシモーネ・バイルズ選手が、過度のプレッシャーによるメンタル不調を訴えて途中棄権したことが話題になりました。また、2021年の全仏オープンでは、テニスプレーヤーの大坂なおみ選手が、自らのメンタルヘルスを守ることを理由に試合後の会見には応じないという決断をして、主催者側から罰金を課され非難を浴びたことがありました。

 アスリートは強靭な心身を持つべきで、ストレスは受入れてどのような状況においてもプレーすべきであるという風潮がある中、自らの心の健康を優先させた行動に対して賛同の声があがりました。アスリートである前に、一人の人間としてメンタルヘルスを守ることの重要性を社会に投げかけたことに、大きな意義があったのではないかと思います。

 アスリートには計り知れない重圧がかかることでしょう。しかし、アスリートに限らず現代社会で働く人々も、大きな責任や重圧に耐えながら働いています。日本は、人手不足の中で経済成長を押し進めるために生産性向上を重視する社会となりました。会社は人手や時間をかけずに目標を達成するために効率化を求める時代となりました。その結果、働く人々は仕事に忙殺され、職場ではハラスメントが起こるという状況がみられます。このようなプレッシャー社会だからこそ、職業人である前に一人の人間として自らのメンタルヘルスを守ることが大切であるという視点が浸透したらよいと思います。

 シモーネ・バイルズ選手はパリオリンピックにも出場しますので、彼女の活躍も応援したいです。

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◇ メンタルヘルス対策支援サービスについて(無料)◇

  促進員が事業場に赴き、お手伝いいたします。

   ・管理監督者教育への講師派遣
   ・若年労働者教育への講師派遣
   ・「こころの健康づくり計画」策定に関する支援
   ・「職場復帰支援プログラム」作成に関する支援
   ・ストレスチェック制度の導入や実施後の職場環境改善等に
    関する支援
    詳 細→ https://www.kyotos.johas.go.jp/wp/mental

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◇ 両立支援コーディネーター基礎研修を受講された皆様へ ◇

  メールアドレス、ご所属先など登録情報の変更がございましたら
  以下のアドレス宛てにご連絡ください。

       労働者健康安全機構勤労者医療課 
       両立支援コーディネーター養成研修事務局
       E-mail: co-ryoritu@honbu.johas.go.jp

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◇ 令和6年度 両立支援コーディネーター基礎研修のご案内 ◇

第4回から第7回の日程が公表されました。
オンライン形式(動画配信研修+WEBライブ講習)での開催です。
応募者多数の場合は厳正なる抽選のもと、受講者を決定いたします。
https://www.johas.go.jp/ryoritsumodel/tabid/2126/Default.aspx

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◇ 治療と仕事の両立支援サービスについて(無料)◇

 当センターでは、治療を受けながら仕事を続けたい方、両立支援に取り組む事業場の方からの相談に応じています。
  → https://www.kyotos.johas.go.jp/wp/ryoritsu

*出張相談窓口を開設しております。【要予約】
  ・京都大学医学部附属病院  毎月第3水曜日( 9:30~12:30)
  ・京都府立医科大学附属病院 毎月第2木曜日(10:00~12:00)
  ・京都市立病院       毎月第1金曜日(11:00~12:00)
  ・京都第二赤十字病院    随時
  ・京都第一赤十字病院    随時
  ・京都桂病院        随時
  ・京都医療センター     随時
  ・洛和会音羽病院      随時
  ・宇治徳洲会病院      随時
  ・京都山城総合医療センター 随時
  ・京都岡本記念病院     随時
  ・市立福知山市民病院    随時
  ・京都府立医科大学附属病院 北部医療センター 随時

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◆京都産業保健総合支援センターご利用案内◆
 https://www.kyotos.johas.go.jp/wp/about
◆相談のご案内◆
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◆研修・セミナーのご案内◆
 https://www.kyotos.johas.go.jp/wp/training-new
◆図書・教材のご案内◆
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発 行 人 :松井 道宣  編 集 人 :小見 伸雄
編集協力 :産業保健相談員 メンタルヘルス対策・両立支援促進員
発行/配信:京都産業保健総合支援センター  https://www.kyotos.johas.go.jp/wp