バックナンバー
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京都産業保健総合支援センター メールマガジン283号 2024/9/13
発行:京都産業保健総合支援センター 所長 松井 道宣
ホームページ:https://www.kyotos.johas.go.jp/wp
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当センター主催 産業医研修会ついて
9月~11月開催研修会 受付中
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両立支援に生かしたい!!『就業規則』について考えよう
⑤ 復職するときのルール
松田)休職して体調が安定してきたら、「仕事があるし皆にも迷惑かける
し早く復職しなきゃ。」と焦って、復職を急ぐ労働者(患者)がいま
す。職場はそんな労働者をすぐに復帰させてよいでしょうか?
小見)復職はそう簡単ではありません。職場は「本当に復職できるレベル
まで回復しているか?」「復職させることで病状悪化しないか?」
「どのように復職させるか?」など安全配慮義務の観点から慎重に
検討し対応する必要があります。
松田)職場復帰支援ですね。
小見)厚労省「心の健康問題により休業した労働者の職場復帰支援の手引
き*1」が参考になります。その中の「職場復帰支援の流れ」を見る
と、次のようになっています。
第1ステップ:病気休業開始及び休業中のケア
第2ステップ:主治医による職場復帰可能の判断
第3ステップ:職場復帰の可否の判断および職場復帰支援プランの
作成
第4ステップ:最終的な職場復帰の決定
⇒ 職場復帰
第5ステップ:職場復帰後のフォローアップ
松田)この職場復帰支援の流れは心の健康問題だけでなく、がんなど他の
病気でも当てはまりますね。就業規則の中に規定されていますか?
小見)就業規則に「第〇条 休職」「第〇条 復職」のように規定して
いる場合もあれば、就業規則とは別に「休職規程」などという形で
定めている場合もあります。
松田)「思い立ったらすぐ復職」というわけにはいかないですね。
小見)復職には準備期間が必要です。そして、このような流れを、休職時
に労働者やその家族にもきちんと説明しておくと、労働者も安心し
て療養できますし、復職までの見通しも立てられます。
松田)再休職を防ぐためには労使ともに、丁寧に復職の準備を進めていく
ことが大切ですね。
ところで、第2ステップの「主治医による職場復帰可能の判断」で
は、労働者が主治医の意見書(診断書)を提出しますが、時々「診断
書の費用は誰が払うものですか?」という質問を受けます。
小見)休職や復職等については労働基準法に定めはありません。「私傷病
だから」という理由で、労働者が負担することが多いですが、労使
折半であったり事業場が負担するところもあります。
松田)いずれにしても、労働者に診断書の提出を求める際には、説明して
おきたいですね。
【引用文献】
*1厚生労働省 心の健康問題により休業した労働者の職場復帰支援の手引き
https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/0000055195_00005.html
(参照2024-9-12)
※このコラムはホームページ(保健師の窓)からもご覧いただけます
→ https://www.kyotos.johas.go.jp/wp/health-nurse
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「考道」のすすめ 副所長 小見 伸雄
9月は、令和6年10月1日から始まる第75回全国労働衛生週間の準備期間です。皆様も準備に忙しくされていることと拝察いたします。
さて、令和5年に京都府下では、休業4日以上の労働災害が未だ3,228人(うち死亡17人)も発生しております。労働災害は、平成20年ごろまでは順調に件数を減少させていたのですが、ここ数年は増加に転じている状況です。そして、その原因を分析しますと、相変わらず「ヒューマンエラー」によるものが多く認められます。当然、このヒューマンエラーを排除することが重要ということになるのですが、ご存知のとおり、それは簡単なことではありません。
駐車禁止の交通標識を思い出してください。お馴染みの紺色の背景に赤い丸と斜め線ですよね。この斜め線は?左上から右下に引かれているでしょうか、それとも右上から左下?でしょうか。答えは、左上から右下です。駐車禁止は、これまで何百回となく見ているはずです。昨日も、今日も目にしたはずだと思います。それでも、多くの人は駐車禁止標識の斜線の方向をしっかりと覚えていません。これは忘れたのではなく、そもそも最初から記憶していないのです。なぜなら、そこに注意を向けたことがないからです。因みに禁止は英語でNOです。この禁止マークはNの上からOを重ねて書いたものです。
この様に人間はかならずヒューマンエラー即ち「間違い」を起こします。私は仕事でも、家庭でも間違えてばかりですし、皆様でも間違えることもあろうかと思います。この間違いを防ぐには、とにかく、仕事をしている限りは危険と隣り合わせという事これをまず頭に置かないといけません。例えば、リフトやトラックが通る会社の通路を話しながら渡る人が居ます。 危険と隣り合わせという認識がないのでそういう行動になるのです。 ここは危険だという認識があれば、指差し、声だしをして渡るのではないかと思います。
安全衛生の目的は、無事に家に帰ることです。それは、皆様の家族を守る事でもあります。怪我は治る可能性がありますが、命は救えません。 皆様の家族がどれだけ悲しむか、これまで私はそんな家族を数多く見てきました。だから家族の事を思い、危険と隣り合わせの現場から少しでも危険性や有害性を減らし、自分が、仲間が、上司や部下が無事に過ごすにはどうしたら良いかを考え、職場でも、また家庭(笑)でも「考動」をお願いします。
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産業保健スタッフ研修会のご案内
【Web研修】おとなの発達障がい (2回シリーズ)
第1回:メンタルヘルスと発達障がい特性の理解について
日時:令和6年10月18日(金) 14:00~16:00
講師:大阪公立大学大学院 神経精神医学 教授 井上 幸紀 氏
第2回:発達特性を有する労働者の職場での事例性に応じた対応と
専門家との連携について
日時:令和6年10月29日(火) 14:00~16:00
講師:産業医科大学医学部 両立支援室 室長 永田 昌子 氏
リーフレット
https://www.kyotos.johas.go.jp/wp/wp-content/uploads/2024/08/2024.10otonahattatsusyougai.pdf
※2回シリーズですが、研修ごとのお申込が必要となります。
※テキストをお送りしますので、ご住所をお知らせください。
※日医認定産業医の単位は付与されません。
お申込: https://www.kyotos.johas.go.jp/wp/training#training02
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◇「第15回がん分野勤労者医療フォーラム
安心して働き続けるために~両立支援の連携と協働を考える」◇
日時:令和6年10月5日(土)13:00~15:45 ハイブリッド開催
詳細 → https://www.tokyor.johas.go.jp/
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◇ 令和6年度 両立支援コーディネーター基礎研修のご案内 ◇
今年度の日程が公表されています。
オンライン形式(動画配信研修+WEBライブ講習)での開催です。
第4回・第5回研修会の受付は9月17日(火)17時まで!!
詳しくは↓↓↓
https://www.johas.go.jp/ryoritsumodel/tabid/2126/Default.aspx
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両立支援コーディネーター基礎研修を受講された皆様へ
メールアドレス、ご所属先など登録情報の変更がございましたら
以下のアドレス宛てにご連絡ください。
労働者健康安全機構勤労者医療課
両立支援コーディネーター養成研修事務局
E-mail: co-ryoritu@honbu.johas.go.jp
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◇ 治療と仕事の両立支援サービスについて(無料)◇
当センターでは、治療を受けながら仕事を続けたい方、両立支援に取り組む事業場の方からの相談に応じています。
→ https://www.kyotos.johas.go.jp/wp/ryoritsu
*出張相談窓口を開設しております。【要予約】
・京都大学医学部附属病院 毎月第3水曜日( 9:30~12:30)
・京都府立医科大学附属病院 毎月第2木曜日(10:00~12:00)
・京都市立病院 毎月第1金曜日(11:00~12:00)
・京都第二赤十字病院 随時
・京都第一赤十字病院 随時
・京都桂病院 随時
・京都医療センター 随時
・洛和会音羽病院 随時
・宇治徳洲会病院 随時
・京都山城総合医療センター 随時
・京都岡本記念病院 随時
・市立福知山市民病院 随時
・京都府立医科大学附属病院 北部医療センター 随時
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◇ メンタルヘルス対策支援サービスについて(無料)◇
促進員が事業場に赴き、お手伝いいたします。
・管理監督者教育への講師派遣
・若年労働者教育への講師派遣
・「こころの健康づくり計画」策定に関する支援
・「職場復帰支援プログラム」作成に関する支援
・ストレスチェック制度の導入や実施後の職場環境改善等に
関する支援
詳 細 →https://www.kyotos.johas.go.jp/wp/mental
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TEL: 075-212-2600 FAX: 075-212-2700
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発 行 人 :松井 道宣 編 集 人 :小見 伸雄
発行/配信:京都産業保健総合支援センター https://www.kyotos.johas.go.jp/wp