バックナンバー

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京都産業保健総合支援センター メールマガジン293号 2025/2/14
        発行:京都産業保健総合支援センター 所長 松井 道宣
        ホームページ:https://www.kyotos.johas.go.jp
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        当センター主催 産業医研修会ついて

     2月~3月開催研修会  受付中
     4月~5月開催研修会  3月6日(木)午前 受付開始予定

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  *日本医師会産業医情報
   → https://www.sangyo-doctors.gr.jp/
   認定産業医更新手続きコロナ特例の終了について
   → https://www.sangyo-doctors.gr.jp/Notice/Details/9022

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両立支援に生かしたい!!『就業規則』について考えよう
 ⑩ 再雇用制度

松田)がんと診断された時にパニックになってしまい、将来への不安や
   会社に迷惑をかけるとの心配から、「辞めます」といってしまった
   労働者(患者)がいます。

小見)「辞める」という発言は安易にしてはいけません。退職の場合、
   判例ではその意思表示が使用者に到達した時点で効力が生じると
   されていますので、それ以後は退職の意思表示を撤回することは
   できないとされています。
   もちろん、事業場が応じてくれれば可能ですが。

松田)ところで、休職者に復職したい気持ちはあるけれど、休職期間が
   満了する日になっても体調が安定しないとき(休職事由が消滅しない
   とき)には、どうなりますか?

小見)まずは就業規則を確認しましょう。退職となる場合や、休職を延長
   してもらえる場合など、会社によって規定は様々です。

松田)一旦退職となっても、「今の会社で長く働き続けたい」という想い
   を持った労働者が戻ってこられる制度があればいいですね。

小見)再雇用制度を規程している会社もあります。

松田)具体的にはどんな制度でしょう?

小見)私傷病や育児、介護、配偶者の転勤など、個人のやむを得ない事由
   (会社が任意に定める)により一度退職した労働者に対し、本人の
   希望に基づいて、退職前の会社が再雇用等で働く場を提供する制度
   です。

松田)退職理由となった事情が解消、軽減し、再雇用を希望する労働者を
   優先して採用し、退職前の実績を踏まえた配置を行うなど、特別の
   配慮をするという制度ですね。

小見)もちろん、再雇用するには職場復帰する環境が整っており、職務遂
   行において支障がないことが要件になります。私傷病による退職の
   場合は、主治医意見書などで、心身の状態について再雇用できる状
   態であるかを判断します。

松田)6か月や1年などの有期契約の非正規労働者が、長い治療期間のため
   に契約更新できなかったときも、こういう制度があるといいですね。

【参考文献】
 神奈川産業保健総合支援センター“治療と仕事の両立のための就業規則
 規程例集” 治療と仕事の両立支援事業 2023-03.
https://www.kanagawas.johas.go.jp/files/libs/2397/202304261335406545.pdf
 (参照2025-2-13)

※このコラムはホームページ(保健師の窓)からもご覧いただけます 
   → https://www.kyotos.johas.go.jp/health-nurse

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人だからこそ    副所長  小見 伸雄

 さて、皆さんは人でしょうか。このメルマガを読まれているのであれば、人ですよね。人であれば、ミスをしたことはあるでしょう。特に新しい仕事を任されるようになった人は、仕事に対して理解も浅いでしょうから、どうしてもミスをしてしまうかと思います。もちろんベテランの人であっても、ミスをすることはあるでしょう。私は毎日、仕事でも家庭でもミスをします。また、人ですからミスをした人に対して「なぜミスをしたのか」と責めてしまう気持ちも湧き出てきてしまいます。その気持ちを抑えられず、ミスをした人に怒りをぶつけることもあると思います。

 とはいえ、ミスを無かったことにはできません。ですからミスをした人を責めるだけではなく、そのミスをどう挽回するかが大事です。もし誰かがミスをした場合、まずはそのミスをどうフォローするかを第一に考えなければいけません。「なぜミスをしたのか」と責めたり問い詰めたりするのに多くの時間を割くよりも、その方がよほど建設的です。フォローが終わった後に、ミスをした原因を聞いてみて、今後同じようなミスをしないように対策を練るのが良策です。

 もちろん『人だから』といえば何でも許されるわけではありません。ただ言えるのは『人だからこそ』完璧にはなれないということです。誰もが完璧であるとするなら、もはやそれは人とは言えないでしょう。お互いがお互いの『不完全な部分』を知り補ってこそ、より良い結果を出せるのだと思います。
 学生時代、恩師から次のようないくつかの言葉を教えていただきました。ミスした際などに思い出してみてください。少し勇気が湧いてくるかも知れません。

『失敗しなかった1日は何もしなかった1日』
 失敗は怖いです。でも毎日同じことばかりしていては、なにも変わりません。失敗は成長のチャンスです。小さな挑戦から始めて、少しずつ自分の世界を広げていく勇気を持ちましょう。

『思った通りにはならないが、やった通りにはなる』
 人生、思い通りにいかないことばかりです。でも、行動しないと始まりません。例えば、ダイエットを考えているだけじゃ痩せませんよね。実際に運動や食生活の改善を始めたからこそ、結果がでてくるもの。思うだけじゃなく、まず行動することが必要です。

『努力する人は希望を語り、怠ける人は不満を語る』
 努力している人は、その先に希望を見い出しているから頑張れます。逆に、不満ばかり言っている人は、実は現状を変えたくないのだと思います。自分の言葉に耳を傾けてみると、今の自分の状態が分かるかもしれません。

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◇「’24 治療と仕事の両立支援シンポジウム」アーカイブ配信のご案内◇

●シンポジウム 
「治療と仕事の両立支援とは?動き始めるのは会社自身、そして、労働者自身。」
●オンラインセミナー 
1回目:「治療と仕事の両立支援とは?各業種の中小企業の取組から学ぶ」
2回目:「治療と仕事の両立支援とは?労働者の経験・エピソードから学ぶ
     両立支援の進め方」

詳細→ https://chiryoutoshigoto.mhlw.go.jp/symposium/

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◇ 京都府健康福祉部こども・子育て総合支援室からセミナーのご案内 ◇

 「企業が推進するプレコンセプションケアとは」
    ・プレコンセプションケアとは
    ・男性と女性の健康課題について
    ・従業員に対する必要な支援とは
    ・キャリアとの関わりについて
    ・企業での取り組みについて

   日 時:第1回)令和7年2月18日(火) 17:00-18:00
       第2回)令和7年3月19日(水) 13:30-14:30
   形 式:オンライン(Zoomウェビナー)
   申込先:https://forms.gle/PbUpjJbuXZfL9HXo7
   問合先:NPO法人フォレシア(委託事業受託者)
       Mail:info@forecia-jp.com TEL:050-5490-5950
 

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◇ 令和6年度 両立支援コーディネーター基礎研修のご案内 ◇

 今年度の日程が公表されています(募集は終了しました)
  https://www.johas.go.jp/ryoritsumodel/tabid/2126/Default.aspx

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◇ 両立支援コーディネーター基礎研修を受講された皆様へ ◇

 メールアドレス、ご所属先など登録情報の変更がございましたら
 以下のアドレス宛てにお知らせください。

  労働者健康安全機構勤労者医療課 
  両立支援コーディネーター研修事務局
  E-mail: co-ryoritu@m.johas.go.jp

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◆ 治療と仕事の両立支援サービスについて(無料)◆

 当センターでは、治療を受けながら仕事を続けたい方、両立支援に取り組む事業場の方からの相談に応じています。
  → https://www.kyotos.johas.go.jp/ryoritsu

*出張相談窓口を開設しております。【要予約】
  ・京都大学医学部附属病院  毎月第3水曜日( 9:30~12:30)
  ・京都府立医科大学附属病院 毎月第2木曜日(10:00~12:00)
  ・京都市立病院       毎月第1金曜日(11:00~12:00)
  ・京都第二赤十字病院    随時
  ・京都第一赤十字病院    随時
  ・京都桂病院        随時
  ・京都医療センター     随時
  ・洛和会音羽病院      随時
  ・宇治徳洲会病院      随時
  ・京都山城総合医療センター 随時
  ・京都岡本記念病院     随時
  ・市立福知山市民病院    随時
  ・京都府立医科大学附属病院 北部医療センター 随時

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◆ メンタルヘルス対策支援サービスについて(無料)◆

  促進員が事業場に赴き、お手伝いいたします。

   ・管理監督者教育への講師派遣
   ・若年労働者教育への講師派遣
   ・「こころの健康づくり計画」策定に関する支援
   ・「職場復帰支援プログラム」作成に関する支援
   ・ストレスチェック制度の導入や実施後の職場環境改善等に
    関する支援
    詳 細 →https://www.kyotos.johas.go.jp/mental

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〃New〃◆健康保持増進のための職場訪問支援サービスついて(無料)◆
 
 仕事中の「転倒災害」や「腰痛」等の労働災害に向けて、産業保健相談
員が事業場を訪問して健康測定・チエック、社内セミナーの実施や実技指
導、運動アドバイス等を行います。
 健康で安心して働ける職場環境の形成を支援するという産業保健の観点
から、理学療法士の相談員による「運動指導等を通じた労働者の健康保持
増進のための支援」を実施することとなりました。ぜひご利用ください。

詳細→ https://www.kyotos.johas.go.jp/health-work-support-visit

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発 行 人 :松井 道宣  編 集 人 :小見 伸雄
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