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京都産業保健総合支援センター メールマガジン11月(220)号 2019/11/1
発行:京都産業保健総合支援センター 所長 松井 道宣
ホームページ:https://www.kyotos.johas.go.jp/wp
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1)厚生労働省「過労死等防止対策推進シンポジウム」のご案内
2)厚生労働省「治療と仕事の両立支援セミナー」のご案内
3)第13回じん肺診断技術研修のご案内
◇ 保護眼鏡を使用しましょう ◇
産業保健相談員(労働衛生関係法令担当) 玉泉 孝次
7月の安全週間中に京都駅に近い建築現場の安全パトロールに参加しま
した。その現場では、全作業員に「保護眼鏡」の着用を義務付けていまし
た。建設現場で保護眼鏡を全員義務付けている現場は初めてでしたので、
日本の建設現場もついにここまで来たかと感銘を覚えました。おそらく、
現場所長の過去の災害経験に基づく強い思い入れがあったのではないかと
推察しました。
日本での作業中の眼の事故についての統計は見当たりませんでしたが、
米国では毎年約2,000人が負傷しているとのことです(中災防国際安全衛生
センター2006.11.27)。
アメリカの労働者数は約1億5,300万人で日本の約3倍ですから、日本
でも毎年数百人の負傷者が出ていると思われます。先日、クリント・イー
ストウッド監督・主演の映画を見ましたが、イーストウッドが携帯用丸の
こ盤で材木を切っている場面で保護眼鏡をしていました。日本で同様の
場面が映るテレビ番組や映画で保護眼鏡をしている場面は見たことがあり
ません。
私が顧問をしている建設会社の作業員を対象とした自由研削砥石や携帯
用丸のこ盤などの特別教育等の際には口酸っぱく保護眼鏡の指導をして
いますが、毎月パトロールをするその建設会社の現場では、着実に成果が
出てきています。リスクアセスメントでは保護具は劣後的対策とされて
いますが、保護眼鏡は他の対策を講じた場合でも使用すべきです。研削、
溶接、釘打ち機、木工機械、工作機械、電気配線、薬品など眼に入る、
眼に刺さる恐れがある作業については是非必要です。衛生管理者、安全
管理者の教育・指導で使用率は上がります。少しでも眼の災害を減らしま
しょう。
◇ 表現したいことと表現方法につきまして ◇
メンタルヘルス対策促進員 西村 和記
①何してるの!②早くして!③この作業は丁寧さよりテキパキさが大事
だよ。
①~③はすべて伝えたいことは同じですが、表現が違います。どの表現が
相手に納得の上、伝わりやすいかといえばやはり③ではないでしょうか。
①違うだろ!②こうしてね。③こうすると楽にうまくいくよ。これらも
伝えたいことは同じです。
仕事中に同僚や部下に指示をするときや何かを伝えようとするとき、
自分の習慣や相手への心の態度や会社の文化や自分の人生の姿勢が表現
されてしまうことがあります。
①のような表現では、具体的に何をすればよいか伝わりませんので、
言われた相手は戸惑うだけになりかねません。場合により委縮します。
部下に作業指示をするときに、自分の習慣や自分の感情を優先し、そこに
相手への配慮がないと上記のような表現がされることがあります。
そのような時、周囲の人が注意を促せるような環境が望まれますし、また
組織として目指す方向を示しておくと効果的です。
産業保健総合支援センターの支援事業の一つに管理監督者向けメンタル
ヘルス教育がありますが、その中にこのような表現の仕方のコツといった
内容を含めさせて頂くことがあります。
逆に、上記のような表現を受ける側の理解を若年労働者向けメンタル
ヘルス教育で取り上げさせて頂くこともあります。「早くしろ!」と職場
でいきなり言われることがあると、タイミングによりイラッとする事も
あるかもしれません。しかしその人が業務上の指示をされており、作業を
滞りなく進めたいとの気持ちからの表現であり、業務に向かうその人の
生真面目さの表れと受けとめられると、その人の表現やそのありかたを
許している組織を残念に思う事はあるにしても、その人の業務に向けての
姿勢については理解できることがあります。表現の背景にある思いに着眼
するようにご説明することがあります。
産業保健総合支援センターのメンタルヘルス対策支援サービスの個別
支援や管理監督者教育、若年者教育への講師派遣は無料で行われています。
どうぞご利用いただきますようお願い致します。
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◇ メンタルヘルス対策支援サービスについて(無料)◇
メンタルヘルス対策促進員が事業場に赴き、お手伝いいたします。
・管理監督者教育への講師派遣
・若年労働者教育への講師派遣
・「こころの健康づくり計画」策定に関する支援
・「職場復帰支援プログラム」作成に関する支援
・ストレスチェック制度の導入や実施後の職場環境改善等に
関する支援
詳 細→ https://www.kyotos.johas.go.jp/wp/mental
お申込→ https://www.kyotos.johas.go.jp/wp/wp-content/uploads/2019/06/mental-s.pdf
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◇ 治療と仕事の両立支援サービスについて(無料)◇
当センターでは、治療を受けながら仕事を続けたい方、両立支援に
取り組む事業場の方からの相談に応じています。
→ https://www.kyotos.johas.go.jp/wp/ryoritsu
*出張相談窓口を開設しております。【要予約】
・京都大学医学部附属病院 毎月第3水曜日( 9:30~12:30)
・京都府立医科大学附属病院 毎月第2木曜日(10:00~12:00)
・宇治徳洲会病院 随時
・市立福知山市民病院 随時
・京都市立病院 随時
・京都医療センター 随時
・京都第一赤十字病院 随時
・京都岡本記念病院 随時 (2019.10より)
・京都桂病院 随時 (2019.11より)
・京都第二赤十字病院 随時 (2019.11より)
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◆産業保健に関する各種研修会のお知らせ◆
https://www.kyotos.johas.go.jp/wp/training
※R1.11~12月開催研修会を掲載しております。奮ってご参加下さい。
※当センターが実施する「産業医研修会」について、付与できる単位は
「生涯研修」のみとなります。
「基礎研修」を受講される方は、京都府医師会主催の研修会をご覧
ください。→http://www.kyoto.med.or.jp/member/sports/index.html
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