バックナンバー

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京都産業保健総合支援センター メールマガジン 238号 2021/5/6

         発行:京都産業保健総合支援センター 所長 松井 道宣
         ホームページ:https://www.kyotos.johas.go.jp/wp
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     当センター主催 産業保健研修会について

        5月開催研修会   中止

 6月以降の研修会の再開が決まりましたら、ホームページ、メールマガジンでご案内いたします。ご迷惑をおかけいたしますが、何卒ご理解のほどよろしくお願い申し上げます。

*コロナ禍における資格更新の特例措置について(京都府医師会H.Pより)

令和2年2月以降が有効期限の日医認定産業医については、資格更新ができずに更新期日を過ぎた場合であっても、当面の間、日医認定産業医としての活動が認められます。期日後に取得した単位も期日内に取得したとみなされますので、更新に必要な単位を取得した時点で資格更新の手続きをお願いします。

https://www.kyoto.med.or.jp/member/sports/pdf/202103sangyo-doctorJMA.pdf

※当センターが実施する「産業医研修会」について、付与できる単位は「生涯研修」のみとなります。
「基礎研修」を受講される方は、日本医師会の研修会情報をご覧ください。

  → http://jmaqc.jp/sang/index.php

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◇ 京都産業保健総合支援センター ホームページ情報 ◇

1)外国人労働者向け(13か国語)「こころの健康 気づきのヒント集」

2)京都労働局 「母性健康管理指導事項連絡カード」様式改正と「働く

   女性の母性健康管理のためのQ&A

3)【令和3年3月改訂版】「事業場における治療と仕事の両立支援のための

   ガイドライン」「企業・医療機関連携マニュアル」

4)厚生労働省 企業向け 新型コロナウイルスに関するQ&A[更新]

5)厚生労働省 労働者向け 新型コロナウイルスに関するQ&A[更新]

6)【動画】オンラインによる医師の面接指導を実施するにあたっての留意事項

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◇ 雑感 “ペストの記憶”  ◇
    産業保健相談員(カウンセリング)  森崎 美奈子

 中国で原因不明のウイルス性肺炎患者の多発報道を端緒に、「COVID-19」と名付けられた新型コロナウイルスが世界的に蔓延し、パンデミックという異常事態に置かれて1年余になる。更に、最近は英国型の変異株が急速に広がり、私達は社会経済等で先行きの不透明で不安な公私生活を送っている。この新型コロナ禍で私自身もホームワークを余儀なくされ、自宅に引きこもり、TVを見る機会が増えた。その中で特に印象的であった番組について述べてみたい。

 伊集院光氏と安部みちこアナウンサーを司会役として、ゲストのわかりやすい解説とナレーション、紙芝居等の演出によって、古今東西の難解な名著に迫るNHKの【100分de名著】は私の大好きな番組であるが、昨年9月に『ペストの記憶』が放映されたことは意義深い。『ペストの記憶』は、『ロビンソン・クルーソー』の作者として知られるダニエル・デフォーが、1722年に発表した文学作品である。H.Fという架空の語り手が、1665年のロンドンで実際に発生したペストに関する見聞を記録し、そこにH.F自身の意見や批評を加えたとの想定で発表された。

 番組では、武田将明氏(東京大学准教授)をゲスト講師として、パンデミックの問題を鋭く描いた「ペストの記憶」に現代の視点から光を当てられていた。第1回の「パンデミックにどう向き合うか?」では個人の内面を、第2回の「生命か、生計か? 究極の選択」では生命の安全と経済を両立できるのかを、第3回の「管理社会 VS 市民の自由」では行政政策の有効性や背後に孕む問題を、第4回の「記録すること、記憶すること」では危機を記録することの意義が講師と司会者間で討議された。番組を視聴した私は、当然のことながら、今まさに世界を席巻している新型コロナウイルス感染症との関係に思いを馳せないわけには行かなかった。自粛生活、隔離生活、ソーシャルディスタンス、失業や廃業の危機の問題等々、『ペストの記憶』に記された話は、現在の私達にとってあまりにもリアルな身近な事象であり、「パンデミックとの向き合い方」「危機管理のあり方」「生命の安全と経済問題の両立葛藤」に苦悩している私達に生き延びるための知恵やヒントを示してくれているとの感を抱かせ、人類は英知を集結させることで、必ずコロナ禍を乗り越えられるとの思いを深めた次第である。

 最後に、武田氏が「パンデミックが起こったときに〝正しく怖れること〟を学ぶこと」と述べられたこと、更に、伊集院氏が、「行動したり選択したりする際に、ベターを選ぶように常に努力するが、決してその選択をベストとは思いこまないこと」と述べられたことが心に深く刻まれた。是非、『ペストの記憶/ダニエル・デフォー/武田将明訳 1917(研究社)』を一読されることをお勧めする。

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◇ コロナ禍での働き方の変化の小さな出来事 ◇
    メンタルヘルス対策促進員  花谷 和雄

コロナの蔓延が止まりません。今日のニュースでは、3回目の緊急事態宣言が検討されていると報じています。
このような情勢下でも社会は動き続けていますし、人は働き続けています。
そして、その働き方に大きな変化が生じ始めています。
その一つが「三密」を避けるために会社に行かず「在宅勤務」をするということです。
「在宅勤務」という働き方は、数十年前から推奨され、私も会社に勤務していた頃に「在宅」で仕事をしてもらったことがありますが当時は、「在宅さん」と称してあくまでアルバイトの延長といった感じでした。会社に出勤して他の社員と交流しながら会社の中で働くことが仕事だ、常時出社しない人を正社員には出来ないと言う考え方が主流だったからです。
しかし、コロナ禍はその考え方を根本から覆しました。アルバイトの延長としての「在宅勤務」ではなく正社員が「在宅勤務」をするようになったのです。通信技術の発達でZoomに代表される双方向の所謂テレビ電話が手軽に利用出来ることと相俟って幅広く実施されるようになってきました。そして今や「在宅勤務」とは言わず「テレワーク」と称されるようになりました。当初は、管理職の目が届かないので労務管理が可能かと言う議論もありましたが実施してみるとそのような心配もあまり見られない上に通勤が不要になる等のプラス面が多く、勿論全ての職種でテレワークが可能なわけではありませんが逆にどう広げるかを模索している様子もうかがえます。
このような状況下で最近印象に残った会話があります。私の知り合いの若い正社員と話をしていた時です。彼はこう言いました。「テレワークで出社時と同じだけ成果を上げていて上司も認めてくれている。しかし、テレワークだと会社にいる時よりも早く仕事を終えられ時間に余裕が出来る。不思議な気がする。」と話してくれたのです。
この話、私にとっては不思議でも何でありません。
長い会社生活の経験では、会社に出勤して仕事をすると本来業務以外に時間をとられることが意外と多いのです。会社にいるがための余分な業務をそぎ落とせば当然時間は余るはずです。勿論会社の中での本来業務以外の所謂雑務が全く無駄とは言いませんが会社にいる時間全部を使って本来業務をしている訳ではないと言うのが日本の現状で、この現状に慣れ切っていると本来業務とその他の時間との区分がつきにくいのだと思われます。
このことは、生産性にも大いに関連することだと考えています。
紙面の都合でこれ以上深掘りはしませんが働き方一つにしても今回のコロナ禍によって従来の思考回路では、考えられない事象が発生するだろうなと思いを巡らせているところです。

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◇ メンタルヘルス対策支援サービスについて(無料)◇

 メンタルヘルス対策促進員が事業場に赴き、お手伝いいたします。

 ・管理監督者教育への講師派遣
 ・若年労働者教育への講師派遣
 ・「こころの健康づくり計画」策定に関する支援
 ・「職場復帰支援プログラム」作成に関する支援
 ・ストレスチェック制度の導入や実施後の職場環境改善等に関する支援

 詳 細→ https://www.kyotos.johas.go.jp/wp/mental
 お申込→ https://www.kyotos.johas.go.jp/wp/wp-content/uploads/2019/06/mental-s.pdf

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◇ 治療と仕事の両立支援サービスについて(無料)◇

当センターでは、治療を受けながら仕事を続けたい方、両立支援に
取り組む事業場の方からの相談に応じています。
https://www.kyotos.johas.go.jp/wp/ryoritsu

*出張相談窓口を開設しております。【要予約】
 ・京都大学医学部附属病院  5月は随時に変更しております。
 ・京都府立医科大学附属病院 5月は随時に変更しております。
 ・宇治徳洲会病院      随時
 ・市立福知山市民病院    随時
 ・京都市立病院       随時
 ・京都医療センター     随時
 ・京都第一赤十字病院    随時
 ・京都岡本記念病院     随時
 ・京都第二赤十字病院    随時
 ・京都府立医科大学附属病院 北部医療センター  随時

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◆京都産業保健総合支援センターご利用案内◆
 https://www.kyotos.johas.go.jp/wp/about
◆相談のご案内◆
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◆図書・教材のご案内◆
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◆産業保健新着情報◆
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発 行 人 :松井 道宣   編 集 人 :清水 和義
編集協力:産業保健相談員・メンタルヘルス対策促進員・両立支援促進員
発行/配信:京都産業保健総合支援センター https://www.kyotos.johas.go.jp/wp