バックナンバー

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京都産業保健総合支援センター メールマガジン  183号
 平成28年度 第8号 2016/11/1
         ホームページ:https://www.kyotos.johas.go.jp
         発行:京都産業保健総合支援センター 所長 森 洋一
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◇京都産業保健総合支援センター ホームページ情報◇

1)厚生労働省 安全衛生教育及び研修の推進について     
                     <2016.10.26UP>

2)厚生労働省 「三酸化二アンチモン」についての報告書を公表     

                     <2016.10.20UP>
3)オルトートルイジンが特定化学物質として規制されます
                     <2016.10.19UP>
4)平成28年度(第21回)産業保健調査研究発表会開催のお知らせ
                     <2016.10.13UP>
5)健康経営セミナーの御案内         <2016.10.13UP>
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 ◇ 組織開発とメンタルヘルス ◇
      カウンセラー相談員  安元 寛子

 メンタルヘルスの概念である「ワーク・エンゲイジメント」(「仕事に
誇りを持ち、仕事にエネルギーを注ぎ、仕事から活力をえて生き生きして
いる状態」(ウィルマー・B・シャウフェリ教授))を高めるには個人の
内側にある「個人の資源〉と仕事や職場、組織に関する「組織の資源」の
二つの資源を豊かにすることが大切といわれています。所属している会社
では、個人のサポートはもとより、時には組織の幹部の方や人事の方にカ
ウンセラーの立場として、考えや提案を述べる機会をいただいています。

 ある日、他社の営業の方と話す機会がありました。 その人は「あさっ
て、息子の誕生日なんです。」とお誕生日に行くとウルトラマンの特別の
記念品がいただける記念館へ行く計画を話してくださいました。それを聞
きながら、 お誕生日の日はウィークデイだなと何気なく思っていると、
「今週や来週は運動会が目白押しなんです。うちは土日が出勤ですが、最
近は休みを取って運動会に出ることもできるようになり、みんな家族と過
ごす時間も持て、会社でもそんな話も出ていい感じなんです。有給も取り
やすくなって今度もお休みを取って、息子と出かけるんですよ。」とのこ
と。聞くと昔はたとえ運動会であろうと土日に休むことや、有給をとるこ
とも難しく殆ど“BLACK”で不満が多かったが、数年前から会社がコンプ
ライアンスへの取り組みやワークライフバランスの推進なども視野に入
れ、次第に会社のぎすぎすした雰囲気が徐々に変わり、休日もしっかりと
休めるようになったことがかえって仕事への取り組みにメリハリが出てき
ているようだ、とのことでした。

 このように組織の取り組みによる働きかけの結果、個人の資源として、
仕事上のことだけでなく、仕事以外の時間の過ごし方にも変化が起こり、
その後の心身の健康状態やパフォーマンス、意欲にも違いがでて、職場に
良い雰囲気が持たされ、その結果、部門やチームの活性化につながってい
る実際の話を聞き、 メンタルヘルスの一次予防として「個人の資源」を
高める個人へのサポートはもとより「組織の資源」の開発への取り組みも
カウンセラーのかかわりとしてあらためて有用であると思うことができま
した。

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◇ 若年労働者向けメンタルヘルス教育、治療と職業生活の両立支援等の
活動について ◇        メンタルヘルス対策促進員  金丸 京子

 厚生労働省の平成26年6月公表の「働きやすい・働きがいのある職場づ
くりに関する調査結果」において、中小企業で働く常用労働者に対し、同
僚がどんな理由で離職する場合が多いかを聞いたところ、「賃金が不満」
(44.3%)、「仕事上のストレスが大きい」(37.4%)、「会社 の経営
理念・社風が合わない」(25.3%)、「職場の人間関係がつらい(職場で
のいじめ、 セクハラ・パワハラを含む)」(24.4%)といった労働条件、
仕事のストレス、職場の人間関係に関するものが上位を占めている。との
ことです。

 これは、裏を返せば、労働条件や仕事のストレス、職場の人間関係を改
善する努力をしていけば、社員が定着していけることにつながる、という
ことでもあります。

 経済的な視点から考えれば、一人の社員が定着せず早期に退職してしま
うと、人を新たに採用するコストや一から仕事を覚えてもらう必要がある
など様々なコストを必要とします。又、離職率の高い職場の場合、いつ一
緒に働いている社員が退職するのかと不安に感じ、それゆえに職場全体も
落ち着かず、どっしりと仕事に取り組みにくいということにもなりかねま
せん。

 当センターでは、今年度の事業として新たに「若年労働者向けメンタル
ヘルス教育の実施」や「治療と職業生活の両立支援」が加わっています。
私たち促進員が京都府内の事業所様へお伺いしますので、是非ご活用いた
だけたらと思います。

 教育訓練の実施で、ストレスによる理解やその対処法、また自分自身で
抱え込みすぎず、相談を早めにしていただくことで深刻な事態を防いでい
くといった色々な気付きにつながり、社員の皆様が、「もう少し頑張って
みよう。」という意欲や意識につながればと、メンタルヘルス対策促進員
の一人として強く願っています。

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◇ストレスチェック制度について◇
 *「こころの耳」に「ストレスチェック制度」についてまとめられて
  います。
  →http://kokoro.mhlw.go.jp/etc/kaiseianeihou.html 

 *ストレスチェック」実施促進のための助成金について     http://www.johas.go.jp/sangyouhoken/stresscheck/tabid/1005/Default.aspxl 

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◆産業保健に関する各種研修会のお知らせ◆
    https://www.kyotos.johas.go.jp/training

 ※11月~12月研修会を掲載しております。奮ってご参加下さい。
 ※当センターが実施する「産業医研修会」について、付与できる単位は
  「生涯研修」のみとなります。
  「基礎研修」を受講される方は、京都府医師会主催の研修会をご覧
  ください。
    http://www.kyoto.med.or.jp/member/sports/index.html
◆京都産業保健総合支援センターホームページ◆
    https://www.kyotos.johas.go.jp
◆京都産業保健総合支援センターご利用案内◆
◆図書・教材のご案内◆
    https://www.kyotos.johas.go.jp/material
◆産業保健新着情報◆
    https://www.kyotos.johas.go.jp/archives/news
◆メンタルヘルス対策支援サービスのご案内◆
    https://www.kyotos.johas.go.jp/mental
◆メールマガジン(バックナンバー)◆
    https://www.kyotos.johas.go.jp/mailmagazine/back-number
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メールマガジン配信のお申込み、お断り、お問い合せ、ご質問等は
京都産業保健総合支援センターまで
  ○MAIL:info@kyotos.johas.go.jp 
  ○TEL:075-212-2600 FAX : 075-212-2700
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発行人:森 洋一
編集人:真下 尚之 info@kyotos.johas.go.jp 
編集協力:京都産業保健総合支援センター 産業保健相談員
発行/配信:京都産業保健総合支援センター https://www.kyotos.johas.go.jp