バックナンバー

**************************************************
京都産業保健総合支援センター メールマガジン  185号
 平成28年度 第10号 2017/1/5
         ホームページ:https://www.kyotos.johas.go.jp
         発行:京都産業保健総合支援センター 所長 森 洋一

**************************************************

 謹んで、新年のお慶びを申し上げます。
 旧年中は、ご利用者並びに関係団体の皆様には、京都産業保健総合支援
センターの事業運営にご理解とご支援を賜り厚くお礼申し上げます。
今後も、より一層皆様のご要望に応えられますよう職員一同努めてまい
りますので、本年も昨年同様ご利用いただきますようお願い申し上げます。
 また、このメールマガジンにつきましても、皆様のお役に立ちますよう
内容の充実に努めて参りますので、今後も引き続きご愛読の程、よろしく
お願い申し上げます。

**************************************************
—————————————————————————————————
◇京都産業保健総合支援センター ホームページ情報◇
1)厚生労働省「働く人に安全で安心な店舗・施設づくり推進運動」
  の実施                  <2016.12.27UP>

2)京都復職支援ネットワーク事業研修会  「ストレスチェック制度をよりよく活用するために」開催のご案内 
                      <2016.12.15UP>

3)オルトートルイジンの規則強化等に関する改正省令について     
                      <2016.12.14UP>

4)冬は特にご注意!ノロウイルスによる食中毒     
                      <2016.12.14UP>
—————————————————————————————————

**************************************************

 ◇ 難聴予備軍について ◇
      労働衛生工学相談員  髙田 志郎

 昨今、スマホの普及により、社会通念上の困った問題が多数浮上してい
ます。その一つが、「ながらスマホ」と呼ばれている歩きながらのスマホ
の操作です。さすがに、バイクの運転中の操作は見られませんが、自動車
とか自転車になると、結構多く見られます。さて、自動車の運転中にスマ
ホの操作をしていれば、危険運転として罰則の適用がありますが、自転車
の走行中のスマホの操作はどうでしょう。実は、自転車の場合も、危険運
転として注意をされますが、直ちに罰則を受けることはありません。自転
車を運転する人の中には、自転車が道路交通法上、車両(軽車両)として
の規制を受けることを知らない人がたいへん多いようで、「自転車は、ど
こを走ってもいい。」とか「どんな走り方をしてもいい。」と思っている
ようです。ただ、これらの危険行為を続けていますと、強制的に安全運転
講習(受講料が高額)を受けさせられたり、罰金を科せられることになり
ます。

 さて、これらの人たちに「危険ですよ!」と注意しても本人にはわかり
ません。なぜなら、イヤホン等を着用している場合が多く、外部の音(騒
音)を遮断しているからです。運転中のイヤホン等の着用も、危険運転と
して禁止されています。もっとも、中にはわかっていても知らぬ顔で注意
を無視する人もいます。

 今度は、歩行者に目を向けてみましょう。こちらも歩きながらスマホの
操作およびイヤホンを着用している人の多さに驚かされます。また、電車
とかバスに乗ってもまわりはイヤホンだらけです。私たち(騒音関係の専
門家)は、これらの人たちを「難聴予備軍」と呼んでいます。30年近く前
のことでしたが、ある耳鼻科の先生が、「楽しい音楽等( いわゆる楽音)
は、少しぐらい大きい音量で聞いていても難聴にはならない。」と言って
いました。 これは大きな間違いです。人はどのような種類の音であって
も、大きな音を長時間聞くだけで難聴になります。例えば、パチンコ店に
毎日1時間ほど入っているだけで数年先には難聴になる可能性が大きくな
ります。

 一方、同じ時期に、調査研究のために群馬県の嬬恋村という所で住民の
方の聴力測定をしたことがあります。屋外では、はるか遠くの小川のせせ
らぎが聞こえるほど静かな環境です。驚くことに、この地域に住んでいる
方たちは、他の都府県の調査結果に比べて10~15デシベルほどよく聞こえ
ていました。これからもわかるように、毎日イヤホン等からの騒音に曝さ
れている人たちは、それだけ聴力損失を積み重ねていることになります。
ゲームセンターとかパチンコ店に入るときは、耳栓等の保護具を着用する
ことをお勧めします。これからは、自分の聴力を大切にしましょう。

**************************************************

◇ 育児・介護休業法改正 ◇
        メンタルヘルス対策促進員  三岡 千賀子

 「育児休業、介護休業等育児又は家族介護を行う労働者の福祉に関する
法律」(育児・介護休業法)を改正する法律が平成28年3月29日に成立、
29年1月1日から施行されます。

 65歳以上の高齢者人口が総人口に占める割合(高齢化率)は6.7% (
平成27年)となり、急速な高齢化が進む中、要介護(要支援)の認定者数
は、この15年間で約2.79倍に増加しており、今後、介護が必要な家族を
抱える労働者数の増大が見込まれます。

 また、家族の介護や看護による離転職者数は、年間約10万人となってお
り、男性の割合も増加しています。

 今回の改正法では、介護休業の分割取得が可能となります。急性期対応
のほか、看取りの時期、介護施設間の移動、病院への入退院、要介護者の
状態が大きく変化した場合などに、通算93日まで、3回を上限として分割
取得できることになります。取得については、介護保険関係の手続き、ケ
アマネジャーとの打ち合わせ、通院など、丸一日取得する必要がないこと
も想定されることから、半日単位の取得も可能となります。

 また、介護のための所定外労働の免除が、介護終了までの期間について
請求することのできるようになります。

 介護は、長期間にわたって続く可能性があり、その状態は個人の状況に
よって異なり、家族の対応が必要になる時期も様々です。

 私たち誰もが家族を介護する可能性があります。介護は、家族だけの問
題ではなく社会全体の課題でもあることから、介護を理由とする不本意な
離職をすることなく安心して働き続けられるよう、企業においては長時間
労働の是正や柔軟な働き方の実現、情報提供・相談体制の充実など、個々
の事情に対応できる制度の構築が必要です。

厚生労働省「育児・介護休業法について」
http://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/0000130583.html

**************************************************

◇京都復職支援ネットワーク事業研修会のご案内

 産業医、精神科医、法律専門家、企業内人事担当者、外部関係機関の講
師を招き、平成27年12月から実施となった「ストレスチェック制度」に焦
点をあてて、それぞれの立場から今後の課題について講義をします。あわ
せてメンタルヘルスの課題についてパネルディスカッションを行いなが
ら、産業医と精神科医、企業と関係機関との連携やその課題について意見
交換を行います。
【詳細・申込用紙はこちらをクリックしてください。】

・日  時 平成29年2月9日(木)午後2時00分~4時30分
・会  場 京都府医師会館(JR二条駅東ロータリー南隣)3階会議室
・参 加 費 無料
・申込方法 産業医 専用申込用紙にて京都府医師会へFAXまたは郵送。
      その他 京都産業保健総合支援センターHP研修より申し込み
          (https://www.kyotos.johas.go.jp/training)
      またはFAXにてお申し込みください。
・申込締切 平成29年1月20日(金)必着

**************************************************

◇ストレスチェック制度について◇
 *「こころの耳」に「ストレスチェック制度」についてまとめられて
  います。
  →http://kokoro.mhlw.go.jp/etc/kaiseianeihou.html 

 *ストレスチェック実施促進のための助成金について

  助成金の登録・申請期間の延長になりました。http://www.johas.go.jp/sangyouhoken/stresscheck/tabid/1005/Default.aspxl 

**************************************************

◆産業保健に関する各種研修会のお知らせ◆
    https://www.kyotos.johas.go.jp/training

 ※1月~3月研修会を掲載しております。奮ってご参加下さい。
 ※当センターが実施する「産業医研修会」について、付与できる単位は
  「生涯研修」のみとなります。
  「基礎研修」を受講される方は、京都府医師会主催の研修会をご覧
  ください。
    http://www.kyoto.med.or.jp/member/sports/index.html
◆京都産業保健総合支援センターホームページ◆
    https://www.kyotos.johas.go.jp
◆京都産業保健総合支援センターご利用案内◆
◆図書・教材のご案内◆
    https://www.kyotos.johas.go.jp/material
◆産業保健新着情報◆
    https://www.kyotos.johas.go.jp/archives/news
◆メンタルヘルス対策支援サービスのご案内◆
    https://www.kyotos.johas.go.jp/mental
◆メールマガジン(バックナンバー)◆
    https://www.kyotos.johas.go.jp/mailmagazine/back-number
**************************************************
メールマガジン配信のお申込み、お断り、お問い合せ、ご質問等は
京都産業保健総合支援センターまで
  ○MAIL:info@kyotos.johas.go.jp 
  ○TEL:075-212-2600 FAX : 075-212-2700
**************************************************
発行人:森 洋一
編集人:真下 尚之 info@kyotos.johas.go.jp 
編集協力:京都産業保健総合支援センター 産業保健相談員
発行/配信:京都産業保健総合支援センター https://www.kyotos.johas.go.jp