健康情報"ほっと一息"
法改正 対策進む 受動喫煙
所長、今年の4月には改正健康増進法が全面施行され、受動喫煙の防止が強化されますね。
はい。ここで受動喫煙について確認してみましょう。
たばこの煙には、次の3種類があります。
「主流煙」‥喫煙者が吸う煙。
「呼出煙」‥喫煙者が吐き出した煙。こしゅつえん。
「副流煙」‥たばこから立ち上る煙。
受動喫煙とは自分の意思とは関係なく呼出煙と副流煙が混ざった煙を吸わされることを言います。そのため、受動喫煙は「二次喫煙」とも言いますね。煙に含まれる発がん性物質などの有害成分には、ニコチンやタールなど、主流煙より副流煙に何倍も多く含まれるものがあります。
そして、肺がん、虚血性心疾患、脳卒中、乳幼児突然死症候群(SIDS)の4疾患については、受動喫煙(二次喫煙)との関連が「確実」とされているのですね。
そうです。日本では、これらの4疾患について、年間約1万5千人が受動喫煙(二次喫煙)で死亡しており、健康への影響は深刻です。
そこで、今回(2018年)の法改正のポイントは以下の3つですね。
(1)「望まない受動喫煙」をなくします「屋内」での喫煙が原則禁止になります。(2)受動喫煙による健康への影響が大きい子ども、患者などに特に配慮します子どもなど20歳未満の人、患者等が主たる利用者となる学校や病院等の施設では、屋内だけでなく敷地内でも喫煙が原則禁止になります。(3)施設の種類や場所にあった対策を実施します施設の種類、場所ごとに、敷地内禁煙・屋内禁煙にすることや喫煙できる場所に標識を掲示することなどが義務づけられます。多くの施設は屋内が禁煙になりますし、20歳未満の人は喫煙エリアへの立ち入りが禁止になります。施設の中に喫煙室がある場合には、施設の出入り口などに標識(ステッカーなど)を掲示することが義務づけられます。
オリンピック・パラリンピックもいよいよ近づいてきたし、受動喫煙対策も今までより更に前進することが期待できますね。
たばこを吸う人も吸わない人も、皆がお互いの立場を尊重し、快適に過ごせる環境をつくっていきたいですね。
- 【参考資料】
- e₋ヘルスネット(厚生労働省) 「喫煙」
政府広報オンライン
暮らしに役立つ情報「屋内は原則禁煙に!受動喫煙をなくすための取組が変わる!