健康情報"ほっと一息"
治療と仕事を両立するための情報⑲ 連携の重要性
今回は、両立支援に関わる関係者間の連携について考えてみます。
治療と仕事を両立させるには、労働者本人以外の協力者が必要です。
次のような方々ですね。①事業場の関係者
(事業者、人事労務担当者、上司・同僚、産業保健スタッフ等)②医療機関関係者
(主治医、看護師、医療ソーシャルワーカー等)③地域で事業者や労働者を支援する関係機関・関係者
(保健所、社会保険労務士等)産保センターや労災病院に併設する治療就労両立支援センターは③です。
さらに、治療や症状のために労働者本人と直接連絡が取りづらい場合は、家族と連携することが有効な場合もありますね。
そして、特に治療と仕事の両立支援のためには、労働者の同意のもとでの職場と医療機関との連携が重要です。
普段接点のない職場と医療機関の連携について、壁を感じる人もいるのではないでしょうか?
「働き方改革実行計画」(平成29年3月28日働き方改革実現会議決定)では、その連携をサポートする役割である「両立支援コーディネーター」の養成に取り組むことが示されました。
両立支援コーディネーター基礎研修ですね。
(独)労働者健康安全機構が実施するこの研修は、以下のようなカリキュラムで両立支援に関する基本的な知識及び能力の習得を目標としています。(1) 両立支援コーディネーターの役割等に関する知識 (2) 医療に関する基本的知識 (3) 産業保健に関する基本的知識(4) 労務管理に関する基本的知識(5) 社会資源に関する知識(6) コミュニケーションスキル
両立支援コーディネーターは、どういう人が担うのでしょう。
医療機関の医療従事者や企業の人事労務担当者、産業保健スタッフ、支援機関の相談員などが担っています。
それぞれの立場の人が、両立支援コーディネーター基礎研修を受講していると、より連携がしやすくなりますね。
令和5年度の研修予定はこちらのページで公表されており、現在、第6回と第7回の参加者の募集をしています(締め切り:12月19日(火)17時)。
「両立支援コーディネーター基礎研修」
https://www.johas.go.jp/ryoritsumodel/tabid/2126/Default.aspx
【参考資料】
- 厚生労働省「事業場における治療と仕事の両立支援のためのガイドライン」https://www.mhlw.go.jp/content/11200000/001088186.pdf
- 厚生労働省「働き方改革実行計画を踏まえた両立支援コーディネーターの養成について」https://www.mhlw.go.jp/content/11200000/000761008.pdf