健康情報"ほっと一息"

治療と仕事を両立するための情報③ 治療が必要になる前からやっておくこと

  • 2019年6月から、毎月お送りしてきた「治療と仕事の両立支援」のお話は、今月で一旦終了とさせていただきます。

  • 読者の皆様には、5年近くお付き合いいただきありがとうございました。
    今回の話題は何にしましょうか?

  • 最後にもう一度、両立支援のための環境整備について考えましょう。

  • 病気と診断された従業員は、治療・生活・仕事‥あれこれ心配になりますが、そんな時にどこに相談したらいいか?自分の治療のことを勤務先に相談していいのか?迷う方もいます。

  • 両立支援のための環境整備として、まずは事業場内に相談窓口を置き、社内イントラや掲示板で従業員に繰り返しそのことを周知しておきたいですね。

  • 病気になった本人だけでなく、上司や同僚など周囲の人も相談できるような窓口が良いですね。

  • 窓口では、人事労務担当者や産業保健スタッフが相談対応すると良いです。産業保健スタッフがいない場合は産保センターを案内するのも1つの方法です。

  • 産保センターでは、従業員からの相談で「休職・復職の手続きがわからない。いつからどのように出勤するか?」「傷病手当金はいつまで貰えるのか?」などという困りごとが多いと感じています。

  • 休職についての案内文書があるといいですね。

  • 案内文書にはどんな内容があるといいのでしょう?

  • 1)就業規則上の休職期間は何か月か?その間の給料はどうなるのか?2)休職中の相談窓口・連絡方法3)復職の流れ(主治医の診断書の提出、事業場による復職可否の検討、リハビリ出勤制度など)4)社会保険料・住民税など休職中に支払いが必要なお金について5)傷病手当金について このような情報を文書で受け取ると、従業員や家族の不安を軽減できるし復職までの見通しを立てることもできます。

  • 「緊急入院で突然休むことになったけど、就業規則が社内イントラネットでしか確認できない…」という場合など、こういう案内を貰うと従業員や家族は助かります。

  • 休むことになって初めて社内のルールや傷病手当金という制度があることを知る人が多いので、簡潔にわかりやすく情報提供できるようにしておきましょう。

  • また、社内で両立支援コーディネーターが活躍できると、病院と事業場が連携して支援がしやすくなりますね。

  • 令和5年度の両立支援コーディネーター基礎研修は終了しましたが、令和6年度の予定もこちらのページで公表されます。
    「両立支援コーディネーター基礎研修」
    https://www.johas.go.jp/ryoritsumodel/tabid/2126/Default.aspx

  • 社内に一人でも多く協力者が増えるといいですね。

【参考資料】

・労働者健康安全機構 職場復帰支援にかかるモデルプログラム
https://www.johas.go.jp/sangyouhoken/tabid/1156/Default.aspx
・労働者健康安全機構 職場復帰支援にかかるモデルプログラム〈補足資料〉 休業・復職支援のご案内~休業から復職までの流れ~
https://www.johas.go.jp/Portals/0/data0/sanpo/shokubafukki/download/kyuugyou_shiori_fukushoku.pdf