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【両立支援に生かしたい‼『就業規則』について考えよう】⑦短時間勤務制度について
短時間勤務制度と言えば、育児・介護休業法にありますね
育児による短時間勤務制度は育児・介護休業法で義務付けられています。
事業主は、短時間勤務制度(3歳未満の子供を育てる男女従業員が希望すれば利用できる、所定労働時間を短縮する制度)を設けなければなりません。どの事業場でも適用されますか?
労働者を雇用するすべての事業場に適用されます。
短時間とはどれくらいですか?
原則6時間です
治療と仕事を両立させる場面においても、短時間勤務制度について考えてみましょう。
病気を発症したある労働者が、しばらくの休職の後、フルタイムで復職したのですが、仕事がハードだったために1か月後に再休職となりました。
また、別の労働者のケースでは、繁忙期に備えて6時間勤務から徐々に身体を慣らし、繁忙期には通常の労働時間働くことができました。病気になった労働者も短時間勤務制度を使えると、治療の副作用や後遺症で働きづらさを感じている場合や、長期休業後、不安を抱える労働者の慣らし期間として活用できますね。
休職期間を短縮できる効果もあります。
治療と仕事の両立のための短時間勤務制度は法律上の義務ではありませんね。
はい。療養中・療養後の負担を軽減すること等を目的として、事業場が自主的に設ける制度です。
制度上、気をつけるポイントはありますか?
制度の適用事由、1日当たりの勤務時間・休憩時間、制度利用時の業務と賃金(時間給制等)、利用できる期間などについて事前に定めておく必要があります。
労働者から「勤務時間は減っても仕事内容や量が変わらないので、逆に負担になりそう」と心配する声もありました。時間を短くするだけでなく、業務分担の工夫、仕事内容の変更や、配置転換を検討するのも1つの方法ですね。
周囲の理解、情報共有も大事です。
- 【参考文献】
- 厚生労働省 両立支援のひろば お役立ち情報 働く方々へ
Q4育児のため、所定労働時間の短縮措置(短時間勤務制度)を利用したい https://ryouritsu.mhlw.go.jp/qa01_04.html (参照2024-11-14) - 厚生労働省 事業場における治療と仕事の両立支援のためのガイドライン 令和6年3月版https://www.mhlw.go.jp/content/11200000/001225327.pdf (参照2024-11-14)
- 神奈川産業保健総合支援センター “治療と仕事の両立のための就業規則 規程例集” 治療と仕事の両立支援事業 2023-03. https://www.kanagawas.johas.go.jp/files/libs/2397/202304261335406545.pdf (参照2024-11-14)