産業保健コラム

岩澤 正明


所属:岩澤労働衛生コンサルタント事務所

専門分野:労働衛生コンサルタント・産業カウンセラー

非日常を感じリフレッシュ!

2021年2月1日

昨今、日常においても、自粛生活で大きなストレスを感じている方々も多いと思われます。

労働の場ではどうでしょうか。厚生労働省が行っている「労働者健康状況調査」によれば、「仕事や職業生活でストレスを感じている」労働者の割合が高止まりの状況で推移していることを示しています。現在の仕事や職業生活に関し、強いストレスとなっていると感じる労働者の割合は、平成30年で58.0%、約6割近くはストレスを感じていることになり、高率な状況が続いています。

このようにストレスは誰でも大なり小なり抱えている問題。そして一生上手に付き合っていかなければならない人生の大きなテーマの一つといえます。ストレスを貯めずに、こまめな発散が求められていますが、さて皆さんはどう解消されておられますか?

旅行に行く、映画や音楽鑑賞、読書、スポーツなど趣味に没頭するなど、自分に合ったことを楽しんでおられると思います。

 

さて、私ごとで恐縮ですが、ストレス発散法をご紹介致します。それは自然を楽しむための場所を探し、自然を味わい体感することです。今回の場所は、新聞でも紹介された滋賀県高島市マキノ町のメタセコイア並木です。この並木は、昭和56年に、マキノ町果樹生産組合が植えたのが始まりといわれています。地域の人々の手により育てられ雄大な姿となったものです。メタセコイアはスギ科の落葉高木で、秋には赤茶色の紅葉が楽しめるということで、昨年11月にこの地を訪れてみました。車で到着すると周辺施設の駐車場は、予想以上に賑わっていました。紅葉は終盤に差し掛かっていて、既に落葉が始まり、道路一面に葉が絨毯のように敷き詰められた景色に圧倒されました。まさに非日常の体感でリフレッシュできました。これからも、知らない道を走り、知らない場所に行く時間を大切にしていきたいと思っています。

 

「仕事に追われて、そんな時間がないよ」という方々もおられると思います。そうした状況の中でも家や職場の周囲を、少し歩いてみてはどうでしょうか。毎日でなくても、週に数回でも時間や回数を決める必要もないのです。今まで気が付かなかった、「感動できる自然の風景やこんなところがあるのだ」という新発見があるものです。併せて、体を動かすことは心身の健康維持増進にも繋がります。

最後に食べること(栄養)が大事です。「美味しい食事」を楽しみ、適量の飲酒でストレス発散をされている方も多いはずです。

最近は、「家でパン作りに挑戦してみました」「新しいレシピを考えました」「久しぶりにプラモデル作りをしました」などの声を聞くようになりました。身近で簡単に楽しむことも多くあり気分転換できます。休養、栄養、運動のバランスを取り、気分転換を図ることが、心身の調子を整える為に必須といえます。

 

現在、新型コロナ感染症対策で厳しい状況が続き、身も心も苦しい時ですが、知恵と工夫で乗り越えられるはずです。少しでも笑顔を絶やさず前向きに考えて、少しでもできることから実践することを忘れてはいけないと思います。無理ならば遠慮なく、廻りの人や必要ならば専門家に助けを求めてみることも、色々な難局を乗り越えることに繋がると考える毎日です。

今はインターネットで繋がる社会。「こころの耳」の新型コロナウィルス感染症対策(こころのケア」に、心の安定のためのアドバイスが掲載されていますので、一度アクセスしてみては如何でしょうか。

最後に「苦あれば楽あり」ですから、皆様お元気に!

 

厚生労働省「こころの耳」新型コロナウィルス感染症対策(こころのケア)  →  https://kokoro.mhlw.go.jp/etc/coronavirus_info/

岩澤 正明