産業保健コラム

勝見 九重


所属:スリー・バイ・スリー 勝見社会保険労務士事務所

専門分野:特定社会保険労務士・産業カウンセラー・キャリアコンサルト

長期休暇の上手な過ごし方

2015年1月5日

 年末から続く、長期休暇をみなさんはどのようにお過ごしでしょうか。
日頃忙しくされている方ほど、長い休みには「片づけをしたい」「日頃行けないところへ出かけたい」などいろんな計画を立てられているかもしれません。
 でも、せっかくの長いお休み、だからこそ毎日の事なのに疎かにされがちな「睡眠」について今一度学んでみませんか?
 快眠アドバイザーの山本恵一さんの著作『“睡眠満足度”があなたの年収を変える!眠りの技法』(サンクチュアリ出版)によると、なんとベッドや枕の位置が快眠にとても重要なのだそうです。
 ちなみに私の研修でも良い睡眠について「朝はかならずくもり空でもカーテンを開けて、朝の光を浴びましょう」と話します。なので、ベッドはカーテンの近くが良いのでは?と思っていました。ところが快眠アドバイザーの山本恵一さんの著作によると、「ベッドや枕の位置は窓際・壁際から離す」のが正解なのだそうです。それは、太陽はいつも同じ時間・場所にあがるわけではありません。ですから、いつも同じ時間に起きて登校や出勤をしている生活なのに違う時間の太陽の時間を浴びてもよくないことがわかります。
 そこで、「ベッドや枕の位置は窓際・壁際から離す」ことが必要なのです。ベッドを窓側から離すとこで太陽の光に起きる時間を左右されなくなります。できれば遮光カーテンを利用してみてください。もちろん、起きるための目覚まし時計や携帯のタイマーなどのセットはお忘れなく。
 もう一つは「寝だめ」について。睡眠は疲労回復にとって一番大切なことですよね。だからと言って休日に余分に寝だめをしても、それは体内時計を狂わせ、疲労を増大させてしまう行為なのです。
 実は、週末を遅寝・遅起きで過ごした場合、仕事のパフォーマンス低下や疲労化を招くといった悪影響が翌週の水曜日まで続いてしまうという研究結果もあります。
 せっかくの年末年始の長期休暇でも、いつもと同じ生活時間を余裕をもってさわやかに過ごしてみませんか?年始明けの仕事のパフォーマンスも上ることを期待して。

厚生労働省による健康づくりのための睡眠指針 2014
~睡眠 12 箇条~
1.良い睡眠で、からだもこころも健康に。
2.適度な運動、しっかり朝食、ねむりとめざめのメリハリを。
3.良い睡眠は、生活習慣病予防につながります。
4.睡眠による休養感は、こころの健康に重要です。
5.年齢や季節に応じて、ひるまの眠気で困らない程度の睡眠を。
6.良い睡眠のためには、環境づくりも重要です。
7.若年世代は夜更かし避けて、体内時計のリズムを保つ。
8.勤労世代の疲労回復・能率アップに、毎日十分な睡眠を。
9.熟年世代は朝晩メリハリ、ひるまに適度な運動で良い睡眠。
10.眠くなってから寝床に入り、起きる時刻は遅らせない。
11.いつもと違う睡眠には、要注意。
12.眠れない、その苦しみをかかえずに、専門家に相談を。

勝見 九重