産業保健コラム
勝見 九重
所属:スリー・バイ・スリー 勝見社会保険労務士事務所
専門分野:特定社会保険労務士・産業カウンセラー・キャリアコンサルト
「見える化」から「PDCA」~職場環境改善~
2019年6月3日
大型連休(ゴールデンウイーク)もあっという間に終わってしまいました。
毎年気が焦るばかりで有意義なお休みを過ごせなかったのですが、今年
は計画を「見える化」して、タスクが達成できたらその付せんを外してい
くという方法を取ったおかげでほぼ目標を達成することができました。
達成できたもう一つの理由は「できることから」とりあえず手を付ける
方法を取ったことです。衣替えもしたかったのですが、まず夏物のクリー
ニングにかかっていたビニールを外すことから始めました。こんな小さな
事さえもできていなかった自分を責めないで、ビニールを外すことができ
た自分をほめるようにしてみました。「小さな成功体験」ですね。
そして少しでも前進したら大好きな映画を観に行きました。実はこのお
休みで映画を3本観る目標もありましたのでこちらも目標達成できました。
日ごろからいろんな物が入っている段ボールを片付けたい、積読になっ
ている本を整理したい…。いつも片付けられていない状況を見てため息を
ついていましたが、1日に一つの目標を立てて実行に移していくことで少
しずつ状況が変わってきました。
もう一つの成功要因は10日間まるまる休みとして使えたこと。3連休
ぐらいだとすぐに終わってしまいます。たぶん詰めて実行したら3日間ぐ
らいで達成できそうでしたが、余裕を持って時間を使えたことも良かった
ようです。
今後も目標を書き出して実行、ほめて、また続ける「一人PDCA」を続け
ていきたいと思います。
さて、前置きが長くなってしまいました。ストレスチェック制度も回数
を重ねてきて、経年状況が分かるようになってきました。でも「ストレス
チェック結果を職場環境改善にどうつなげたらよいかわからない」という
悩みを耳にします。
忙しい日常の中で職場環境改善だけを取り出してみると、手を付けるこ
とさえ難しいと考えてしまい、結局また次のストレスチェックが始まって
しまうことになりかねません。
そこで日常の仕事の中でできることから始めてみませんか?まず、組織
の中で気になっていることを一人ひとりから付せんに書いて出していただ
きます。職場の方々が毎日目にする場所に付せんを貼る場所を確保できる
と一番良いです。全員から付せんを貼ってもらったら、ここで短い会議の
時間を取ってください。集まった付せんに記入されていることの中で一番
小さいこと(すぐに手を付けられそうなこと)を選んで日程を決めます。
あとは実行のみ。できたことに焦点を当てて全員で確認・承認します。
また次も続けていきます。いくつかできた時点でストレスチェック結果と
照らし合わせてみます。
大切なのは、すぐに実行すること、全員で確認することです。これで職
場環境改善のPDCAがまわります。
京都産業保健総合支援センターのメンタルヘルス対策支援促進員がお手
伝いできます。ぜひ、ご連絡をください。よろしくお願いいたします。
※PDCA・・Plan(計画)→Do(実行)→Check(評価)→Action(改善)の
4つを繰り返すことで業務を改善していく方法。
勝見 九重