産業保健コラム
和田 昌子
所属:メンタルリンクエイド
専門分野:産業カウンセラー・キャリアコンサルタント
愛しの京丹後
2023年4月3日
私は、京丹後が好きで、年に数回は行っています。
老後は京丹後に移住したいと言いながら、すでに老後になりつつあります。
美味しい米、野菜、果実、魚、丹後ブルーの海、温泉、魅力は言い尽くせません。
京丹後市といえば、人口に占める100歳以上の割合が全国平均の約3倍、大腸がんの罹患率が京都市内の半分という長寿の町です。2013年に亡くなられた木村次郎右衛門さんは、京丹後市で生まれ生涯を京丹後市で過ごされ、116歳で亡くなられました。世界の最高齢男性としてギネス記録にもなっているお方です。なぜ、京丹後市が長寿の地なのかを、京都府立医科大学の内藤教授チームが京丹後長寿コホート研究を実施されました。京丹後市と京都市の高齢者の腸内細菌叢(腸内フローラ)を遺伝子解析し、比較し、研究結果を発表されています。その研究によると、京丹後市の高齢者の腸内には、体にいい作用をもたらすファーミキューテス門と呼ばれるグループの細菌が多く、その構成を詳しく調べると、トップ4を占めたのは、酪酸菌だったと結果が出ています。酪酸菌とは、腸内のバランスを整え、免疫の過剰な反応を抑える働きがあります。では、なぜ京丹後市の高齢者に酪酸菌が多いのかを、内藤教授は、この地域の昔ながらの食生活が果たす役割が大きいのではないかと言われています。その食生活とは、魚、海藻類、豆、芋、根菜、果実類、玄米、麦、など食物繊維が多いものを多くとられています。腸内で酪酸菌を増やすのは食物繊維の多い食事です。
食事として体に取り入れるものは、毎日の習慣が大切です。また適度な運動もかかせません。
京丹後の高齢者の方々は、昔から農作業をされてきたので、自然と足腰も鍛えられているのでしょう。まさに長寿のための毎日の積み重ねが大切です。
京丹後、長寿で検索すると、京丹後長寿のレシピ本やヘルスツーリズムなどが出てきます。長寿が町の観光資源になっているのは素晴らしいことです。
和田 昌子