産業保健コラム

加藤 ゆみ


所属:オフィス カーム

専門分野:産業カウンセリング・キャリアコンサルティング

新任のご挨拶

2019年5月7日

4月より相談員として勤務させていただくことになりました加藤と申し
ます。私は平成15年からメンタルヘルスとキャリアの支援に携わってき
ました。企業内相談室、EAP相談室、生活保護受給者の就労支援、大学の
キャリアセンター、ニート・ひきこもりの若者の就労支援などを経験する
中で、働く人たちが自分らしく輝けるための支援がしたいと考えるように
なりました。現在はシニア産業カウンセラー・公認心理師・キャリアコン
サルタントとして、いくつかの事業所でメンタルヘルスとキャリアの支援
を担当しています。

 

働く人の6割が強い不安やストレスに晒されている昨今、どこの職場に
もメンタルヘルス不調による休職者や、通院・服薬しながら勤務する方々
がおられます。職場のコミュニケーションが希薄化するなかで、誰にも相
談せず1人で抱えて倒れてしまうケースも多くみられます。産業医面談や
相談室利用への抵抗も根深くあるのが現状です。
ストレスを軽減しメンタルヘルス不調を防ぐ支援も必要ですが、一人
一人の自己効力感や働き甲斐を高め、ストレスがあっても元気に働けるた
めの支援、つまりワークエンゲイジメントを高める取り組みが重要と感じ
ます。

 

その方策の一つに、節目におけるキャリアコンサルティングの活用が
あります。メンタルヘルスの相談に抵抗があるのに対して、キャリアコン
サルティングはキャリア形成のための前向きな相談として、職場で比較的
抵抗なく受け入れられます。
自らのキャリアを振り返り、自己の強みや大事な価値観・キャリアビジ
ョンを明確にし、強みを活用して課題を克服することで、活き活きと働く
ための支援に繋がります。メンタルヘルス不調者の早期発見や両立支援の
きっかけにもなります。
またストレスチェックの集団分析結果を活用した職場環境改善なども
ワークエンゲイジメントを高める支援になると感じています。

 

ストレスがあっても一人一人が元気に働くための職場作りに、微力なが
らお役に立てればと思います。どうぞよろしくお願い致します。

加藤 ゆみ